他の塾では、挨拶のしつけや将来の人としての成長や努力の大切さなど、社会性教育をしています。勉強ができるようになること、志望校に合格することが目的なのに、達成できなくても、頑張りが将来に役に立つなどと慰める塾もあります。
塾でしつけを教えることが必要かどうかは、塾や保護者、社会全体の期待や価値観によって意見が分かれるテーマです。いくつかの視点からその必要性を考えてみましょう。
しつけを塾で教えることのメリット:
総合的な成長のサポート: 塾は学力を向上させる場所ですが、しつけ(マナーや規律、自己管理など)を指導することで、勉強だけでなく、社会に出たときに必要なスキルや心構えを養うことができます。学力と社会的なスキルは両方が重要であり、しつけを通して、学習面でも集中力や自己管理能力が向上することがあります。
家庭や学校を補完する役割: 家庭や学校でしつけが十分に行われない場合や、個別に子どもに指導する時間が限られている場合、塾が補完的な役割を果たせます。塾でしつけの指導があることで、子どもが多様な環境で一貫した規律やマナーを学べるという利点があります。
集団行動の中で学ぶ機会: 塾は集団で学ぶことが多いため、他者との協力や共存の方法を実地で学ぶ良い機会を提供できます。学校とは異なる環境で、新たなルールや人間関係の中での振る舞いを学ぶことで、柔軟な適応力が育まれます。
学びを通じた人格形成: 勉強だけでなく、礼儀や態度の指導を通して、学びの過程での「自己鍛錬」や「責任感」も強化されることが期待されます。これは、将来の受験や社会生活においても重要なスキルです。
しつけを塾で教えることへの懸念や課題:
塾の本来の役割の逸脱: 塾の主な役割は学力向上であり、しつけは家庭や学校で行うべきだと考える人もいます。塾がしつけに力を入れすぎると、本来の目的である学習指導がおろそかになる可能性があるという懸念もあります。
保護者の価値観とのズレ: しつけの方法や内容については、家庭によって価値観が異なるため、塾での指導が保護者の意向と一致しないことがあります。例えば、厳格なしつけを好む家庭もあれば、柔軟な子育てを重視する家庭もあり、塾のしつけが家庭の方針に合わない場合、摩擦が生じることがあります。
時間や資源の制約: 塾の限られた授業時間の中で、学習指導に加えてしつけを教えることは、時間的に厳しい場合があります。しつけを教える時間を確保すると、学力向上に集中する時間が減る可能性もあります。
負担の増加: 子どもにとって、学校と塾の両方でしつけが求められる場合、規律の強化が過度になり、ストレスや反発を生むことがあります。特に成長期の子どもには、柔軟なサポートが求められます。
結論:
塾でしつけを教えることは、特定の状況や子どもの個別のニーズに応じて有益である場合がありますが、必ずしもすべての塾やすべての生徒にとって必要なものではありません。しつけは、家庭、学校、塾といったさまざまな環境の中でバランスよく行われるべきであり、各家庭や子どもに合わせたアプローチが大切です。
そのため、保護者は塾の方針や子どもとの相性をよく考え、必要に応じてしつけを強化する塾を選ぶか、学力指導に専念する塾を選ぶかを決めることが重要です。
学習室スピカでは、社会性教育は、家庭、学校、地域などに任せ、こちらでは、勉強を教えます。私は、生徒に挨拶をしますが、挨拶をしない生徒に立腹するような人間ではありません。
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